POPOLOオカリナのこだわり
イタリア語の「POPOLO」とは、英語で「PEOPLE」と同じ意味です。 楽器としてはシンプルで親しみやすいオカリナを、長年の経験を生かし、たくさんの方々に楽しんでいただきたいという思いを込めています。「土」へのこだわり
オカリナの原材料である粘土は、乾燥して水分含有量が少なくなるにつれ収縮し変形します。そのため、なるべく変形後に細工がしやすく、笛の特性上、息の通り道に唾液が溜まりやすいので、長時間の演奏を可能にするために吸水性が良い土、つまり粒子が細かいものを選定して使っています。また、モデルによっては特製の違う粘土をブレンドし、目指す音質に合ったものとしています。
「焼き」へのこだわり
焼成過程においてあまり温度を上げすぎると、粘土が収縮しすぎて音程に影響が出るうえに、前述の吸水性が失われます。また焼成温度が低すぎると、焼き物としての耐久性に問題が出てしまいますので、使用する粘土の特性を考えながら、十数時間に及ぶ綿密な温度の管理をします。
「音」へのこだわり
初心者でも低音から高音まで安定して音を出しやすいこと、息を入れてからの音の立ち上がりが早いこと、吹きやすさ(息圧)と音の響き(音量)のバランスなど、全体的にこれらのこと考慮しながら、スタンダードモデルは扱いやすさに重点を置き、漆調やコンチェルトでは、より音質にこだわって製作しています。
オカリナが出来るまで
POPOLOオカリナは、職人が一つ一つ心をこめて手作りしています。 オカリナが出来るまでの工程・流れをご紹介します。1. 型抜き
真ん中から半分に割った前側と後ろ側を別々に型抜きをします。2. 穴あけ
粘土が工作できるくらいに固まったら、指穴とエッジ(笛となる部分)の穴あけをします。3. 貼り付け
粘土をどろどろに溶かしたものを糊として、前側と後ろ側を貼り付けます。4. 吹き口を作る
口でくわえる部分を作ります。5. 乾燥
4の状態ではまだ柔らかく、調律が難しいので少し固めます。 貼り付けた部分をなじませる目的も有ります。6. 調律
粘土は乾燥過程で収縮しながら変形するので、音を出しながら固体に合ったエッジを作ります。7. エッジ部分を作る
ここから先、完全乾燥までに粘土が収縮して空気の容積が小さくなります。小さくなると音程が高くなることを見越して、低めに調律します。どれだけ高くなるか明確な基準は無く、ほぼ経験と勘に頼る作業になります。8. 表面処理
このまま乾燥させるとザラザラして手触りのよくないものになってしまうので、焼成後の質感の向上、運指のしやすさなどを目的に表面を磨きます。乾燥具合を見ながら二度磨きをします。9. 完全乾燥
いきなり天日にさらしたり、高温で乾燥させると粘土が割れてしまいます。最初は陰干ししてある程度乾燥させてから天日干しをします。乾燥日数は天気にも左右されます。(梅雨時期は乾燥が遅いなど)10. 再調律
本製品の音階になるように調律します。 個体差もあるので丁寧に作業します。11. 窯入れ
炭化焼成(オカリナを黒く焼く)準備をします。12. 焼成
17時間以上焼成します。13. 検査
焼き上がったオカリナの状態を検査します。 音色や見た目が製品として条件をクリアしていなものは破棄します。塗装が必要なモデルは、塗装工程へ移ります。14. 最終調律
検査をクリアしたオカリナの音色や音程をチェックします。 焼成前と音の状態が少し変わっているので厳密に調律します。15. 完成
14をクリアしたものが本製品になります。 作業開始から完成までは10日以上かかります。